救急車が消防署にいることが救命率の向上につながる!?

こんにちは。
民間救急パラメディックです。
近年、全国的に救急出場件数は増加し続けています。
総務省消防庁の「令和7年版 救急・救助の現況」によると、2024年中の救急出動件数は約772万件と過去最多を更新しました。また、119番通報から救急車が現場に到着するまでの時間は全国平均で約9.8分となっています。
一見すると10分弱なので短く感じるかもしれません。
しかし、心肺停止や重症外傷など、一分一秒を争う現場では、その数分が生死を分けることもあります。


救急車がいない時間
私は消防職員として救急隊に勤務していました。
救急隊は119番通報を受けると出場し、
・現場へ向かう
・傷病者の観察や処置を行う
・医療機関へ搬送する
・資器材を整理し消防署へ帰署する
という流れで活動します。
救急車が出場してから消防署へ戻るまで、1件あたり約1時間かかることも珍しくありません。
私自身、消防時代に1日20件の救急出場を経験したことがあります。
単純計算すると、20件×1時間で20時間。
つまり、その間は担当区域の救急車が消防署にいない状態になります。
もちろん実際には近隣の救急隊がカバーしますが、救急要請が重なれば重なるほど、遠くの救急車が出場することになり、現場到着時間の延伸につながります。


全国で伸びる現場到着時間
消防庁の統計を見ると、現場到着時間は長期的に延びる傾向にあります。
令和4年には全国平均が初めて10分を超え、約10.3分となりました。
その後はやや改善したものの、現在でもコロナ禍前と比較すると到着時間は長い状況です。東京消防庁も、
「出場件数が増加すると、現場から遠い救急車が出場することが増え、一分一秒を争う現場への到着が遅れる恐れがある」と公表しています。
民間救急・介護タクシーができること
もちろん、救急車が必要な方は迷わず119番通報をしてください。
しかし、
・転院搬送
・通院搬送
・退院搬送
・一時帰宅
・施設への移動
など、緊急性のない搬送については、民間救急や介護タクシーという選択肢があります。
こうした搬送を民間事業者が担うことで、消防の救急車を本当に必要な方のために残すことができます。
私たち民間救急パラメディックは、「緊急性のない搬送の受け皿になること」も大切な使命だと考えています。

消防時代、「あの時、近くに救急車がいれば…」
そう感じた現場が何度もありました。
救急車は限りある資源です。
本当に必要な方が、必要な時に、できるだけ早く救急医療を受けられる社会。
その実現のために、私たちは民間救急・介護タクシーの普及を通じて地域医療に貢献していきたいと考えています。
民間救急パラメディックは、これからも鹿児島の救急医療を支える一員として活動してまいります。

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