救急隊からの電話、プレアライバルコールって何?

プレアライバルコールとは

プレ(pre)とは前、アライバル(arrival)とは到着、コール(call)は電話をする。
プレアライバルコールとは直訳すると、「到着前の電話」という意味です。

救急隊が行うプレアライバルコール

救急隊が現場に到着する前に通報者へ電話連絡をすることがあります。
このことをプレアライバルコールと呼んでいます。

119番通報をした場合、通常は通信指令室の職員が聞き取りを行い、救急車を現場に出場させます。
それにも関わらず、なぜ再び救急隊員からも電話連絡をするのでしょうか。

それは、より詳しい情報を聴取することで、救急隊の現場活動が迅速・安全に行えるためです。

通信指令室での聞き取り

通信指令室での聞き取りは、症状・住所・氏名・年齢・既往・内服など、必要最小限の聴取に留めています。

救急車の出動のタイミングは思っている以上に早く、
住所と事故種別(急病・交通事故・転院搬送など)がわかれば出場させることもあります。

通信指令室で長々と聞き取りを行なってしまうと
既に出場している救急隊は情報がないまま現場に到着してしまします。(実際にそのようなこともありました)

そのため、通信指令室では必要最小限の情報収集に留め、迅速に出動中の救急隊に情報を伝達しております。

プレアライバルコールのメリット

プレアライバルコールは出場中の救急隊が行うため、その救急隊の活動方針に合った情報を聞き出すことができるなど様々なメリットがありますが、その最大のメリットは現場到着前に詳細な情報を聞き出すことで早期現場離脱ができることにあります。

要するに、搬送先の病院が早く決まるため、すぐに現場を離れることができます。

私の場合ですが、プレアライバルコールで本人や家族に希望の搬送先病院を聴取し、その病院にも受け入れが可能か現場到着前に連絡を行なっていました。
そうすることで、ほとんど止まることなく傷病者を病院へ搬送することができます。

早期現場離脱のメリットを最大限大きくするために、時間があるのであれば病院連絡まで行うのがベターだと考えます。

プレアライバルコールのデメリット

プレアライバルコールのデメリットですが、救急隊から矢継ぎ早にいろいろなことを聞かれるため、通報者の家族等は病院へ行く準備が疎かになる場合があります。
保険証・お薬手帳の準備は救急隊員から確認されるので忘れることは少ないと思いますが、それ以外の個人的な準備物を忘れることがあるかもしれません。

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